家が建つまでの家族会議(我が家の場合)
建築士が住む家はどんな家なんだろう、と思ったことはありませんか
みなさんはじめまして。
愛知県豊田市で建築設計士をしているタバタ設計事務所の田端と申します。
突然ですが、皆さんは「建築家の家」を紹介するテレビや雑誌をご覧になったことはありますか。
プロが建てたマイホームには、建築家の思いやこだわりが随所に散りばめられているので、家づくり、またはリフォームを考えている人には、まさにアイデアの宝庫ですよね。
建築士である私自身も、2015年に念願のマイホームを建てました。
私が建てた家を一言で表すなら「子供の笑い声が聞こえる家」。
現在はそんな我が家をモデルハウスとしても公開しています。
私と同じ、「子育て世代で家を建てる」参考にしていただければ幸いです。
「この子が大きくなるまでには家を建てたいね」
あれは2008年頃。
当時の私は結婚して息子も生まれたばかり。
妻とは「この子が大きくなるまでには家を建てたいね」と話していたちょうどその頃、事務所隣の土地が売りに出されたのでマイホーム用に購入。
しかし私達夫婦はそんなに急いでいなかったこともあり、土地は購入しましたが、具体的な話をしないまま、気づけば2年が経っていました。
私が本腰入れてプラン設計に取り掛かったのは、二人目の子供が生まれた2010年頃から。
プランを考えては妻や息子にプレゼンする、といったことを仕事の合間にゆっくり行いながら3年ほど続けていました。
素材や工法、おおよその設計図面を基に、概算見積もりをとりながら夜な夜な我が家について考えるのは楽しいものでした。
「どんな家に住みたい?」
プランを考えるにはまず、住む人の希望や夢を聞くことから始まります。
田端家の理想の我が家を実現するために、日頃、私がお客様に投げかけている質問を妻や子供にする毎日でした。
私「家に何があったら楽しい?」
息子「家の中でカブトムシを飼ったら楽しい!カゴの中だと狭くてかわいそうだから家の中で放すの!」
私「お、それはいいねー!」
当時、虫捕りにハマっていた長男と、こんな会話をしていました。
そして実際に「家の中に本物の木を植える」というプランを書いて妻に見せました。
・・・残念ながらそのプランは却下でした。
妻「その木の葉っぱの掃除は誰がすると思ってるの?」
息子「じゃあ野菜つくりたい!家の中でヤギも飼いたい!」
私「それもいいね~。畑を家の中でやるならどんなプランかな…」
妻「誰が畑やヤギの世話をするの?パパがやるの?」
息子よ、お父さんは君のアイデアは良いと思っているよ…。
「家の中にプールがほしいな」から始まる今のプラン
そんな会話を続けていたある日、子供たちが「プールがほしいな!家の中に」と言いました。
私は家の中にプールがある空間を様々な視点で考えていきました。
そしてそれが、私が今住んでいるマイホームの基本の軸になるわけです。
また子供だけでなく、妻にも理想の家を質問していました。
妻はもう少し具体的で「クルマから降りて家の中に入るまで雨に濡れない家がいいな」と。
当時、私たち家族は賃貸の3階に住んでいました。
そのため雨が降っている日には、妻は小さい子供二人と荷物を抱えて駐車場から小走りで家に帰る日々。
そこで私はクルマから降りて家に入るまで雨に濡れない「ガレージ」をプランの中に盛り込みました
さらに、妻からは「キッチンに立つ時に子供たち全員に目が届くようにしたい」と要望がありました。
子供たちもまだ小さいこともあり、妻がキッチンで料理をしている時も、キッチンやリビングにいる子供たちを見守れるようにしておきたい。
そこで居住スペースのメインのとなる二階をキッチン中心に考え、視線の先に遮るもののない開放的な空間を設け、そこからその他の部屋の間取りや動線を設計していきました。
例えば我が家は、階段を上がると、キッチンへと続くリビングに直接繋がります。
子供たちは「ただいま!」「おかえり!」を交わし、キッチンの前を通ってから各部屋に行くのです。
40坪台形の土地でした
皆さんが驚かれますが、我が家の建つ土地は40坪。
しかも台形という土地です。
そこにプールもガレージも実現しなくてはなりません。
さらに近隣には学校もあり、近くの子供たちが歩く通学路でもあるため、外からの視線も気になるので対策したい。
そんな様々な条件を満たしながら、私自身がマイホームに求めていた理想形、
「あ、家だね」ではなく「これ家なの?」と言わせるデザインを、限られた土地にどのように建てるかを図面に描く日々。
2013年になってようやく、設計プランがおおよそ固まり、資金計画に移っていきました。
土地を購入してから既に5年…長男もわんぱくな小学生に成長していました。
こうして、家族全員の想いが詰まった家は資金計画から2年後の2015年に完成。
私のこれまでの経験や知識を、この一棟に込めて設計デザインした外から見た時に生活感を感じさせない家は、田端家にとって自慢のマイホームです。
我が家の毎日は、プールから、キッチンから、そして家全体から賑やかな「子供の笑い声が聞こえる家」になりました。
実際に住んでみると分かることもある
我が家のリビングは真っ黒なフローリングです。
キッチンや廊下、トイレや洗面所は真っ白な床です。
これはデザインとして空間が締まるから採用したのですが、住み始めてわかったことがあります。
それは、埃やキズ、汚れが意外に目立つということ。
それまで私はあまり家の掃除をする人間ではなかったのですが、今では激落ちくん片手に夜な夜な掃除しています。
掃除のしがいがあるので、掃除好きの方にはお勧めですよ(笑)
モデルハウス見学を希望される方には、ぜひ子供たちが付けた黒いフローリングのキズを見てもらいたいですね。
モデルハウス見学をおすすめする3つの理由
建築家である私自身は、時間さえあればいろんな建物を見に行っています。
自分の目で見ることで、映像や写真では気づかないことを吸収できます。
ですから、これから家を建てようと思っている皆様にも、様々なスタイルのモデルハウスを見にいくことをおすすめします。
そしてぜひ、私の家にもお越しください。
1.空間を感じる
実際にその場に立って見ることで、はじめて実感できるのが空間。
人の持つ五感で、ぜひタバタ設計の空間づくりを感じてみてください。
2.収納の妙技を垣間見れる
収納アイデアには様々なものがありますが、実際に子供用のアイテムがどう隠されているのか。
写真に映るキレイな部分だけでなく、リアルな収納現場を確かめてみてください。
3.家づくりが楽しくなる
実際に見学することで、発見や気付きが絶対にあります。
私の家は田端一家の理想をカタチにしたものなので、お客様の理想とは違います。
だからこそ「我が家に、これは要らないね」「これは面白い考え方だ」といった、新しい価値観を知ることができて、より自分らしい家づくりに近づけます。
実際に住んでいる、しかも小さい子供たちが日々遊びまわっている我が家。
建築家の家と言ってもテレビや雑誌では見られないリアルな「家」を見ることができるので、きっと子育て世代の方がマイホームを建てる時の参考になると思います。
もしあなたが、「ハウスメーカーや工務店さんの出すプランに納得いってない。」「もっと他のプランを見てみたい。」とお思いなら、一度私の自宅を見に来て下さい。
また違う発見があると思います。
私の自宅はタバタ設計事務所の隣です
◎完全予約制で平日でも土日祝日でも見学可能です。
普段、私達が住んでいる家ですので「今から見に行きたい!」といった急なご依頼はお受けできないかもしれません。
あらかじめご予約をよろしくお願いします。
当日はこの家を設計した私自身がしっかりご案内いたします。
◎お客様が希望されない後追い営業はしません。
巷のモデルハウスの見学会後のように、しつこく営業はいたしません。
当社には営業マンはおらず、限られたスタッフと目の前の仕事に集中しています。
「売る」ことよりも「目の前のお客様のためにより良い家を建てる」ことに力を注いでいます。
◎タバタ設計が正解、というわけではありません。
ご家族それぞれに住みたい家、理想の暮らし方があり、建築設計士の数だけプランもあります。
ですから、すべての方の理想の家を建てるのがタバタ設計の仕事とは思っていません。
タバタ設計が大切にしている「住宅に対する価値観」にご賛同いただけた方と長いお付き合いをさせていただいています。
※私の父が創業して約35年。タバタ設計は2代に渡り、お客様と長いお付き合いをさせていただいております。
見学申込みはメールフォームまたはお電話からお申込みください
見学申し込みはメールフォームの場合、希望日の候補をご入力ください。
お電話でのお申込みの際は「ホームページに載っているモデルハウスを見学したい」と仰っていただくとスムーズです。