設計依頼があり敷地を見に案内されたが、南面の隣地が高くその上3階建ての住宅が建っていた。三角敷地で前面道路は幅員のわりに交通量が多く坂道で車の騒音がひどい立地であった。唯一の救いは市の運動公園が近くにあり、市街地中心部より離れているので、緑の多い地域である。 計画にあたっては、まず日常生活での日照・通風の確保を最大限に考えた。上記の敷地状況をふまえ、まず1階には主寝室とレッスン室（ピアノ等）を設け、日々の日照があまり必要でない居室を当てた。主要フロアであるLDKは2階とし、アイランド型キッチンを設け、友人の多い建築主のパーティールームとして活用できる30帖の1ルーム形式を目指した。3階においては子供室と予備室（和室）を設け、ルーフバルコニーからは運動公園の緑が一望できるようにした。 外部空間は三角敷地を意識し飛梁を作り外部吹抜を創り出した。外壁材には全てガルバリウム鋼板の素地材を使用しメカニックな質感と空間を創り出した。 外構においては交通騒音と車の飛び込み防止に配慮して、ヨウ壁を兼ねた厚さ200mmのRC造の塀をデザインした。

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